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先月、当社はフランスのAZTEC社とゲレンデ整備車の生産についてライセンス契約を締結いたしました。

この契約は当社が図面やノウハウを提供して、それに基づいてAZTEC社がフランスで現地生産をして、ヨーロッパで販売するというものです。そのときに、フランスで現地調達できる購入品は直接フランスで購入し、製作品を主体とする他の部品は当社から購入するという契約です。

世界では当社の他にケスボーラとプリノートという2社しかゲレンデ整備車を生産する会社がないために、日本以外ではこれらの2社で市場を独占するという形になっており、ヨーロッパ各地のスキー場では、この独占的な市場支配の形態を打破するために、第3のメーカーの登場が強く望まれておりました。

AZTEC社はその要望に応えるべく新たに会社を設立し、当社に技術支援を求めてきました。これに対して昨年より意見交換や打ち合わせを進めてきましたが、AZTEC社は顧客サービスを事業活動の第一に考え、そのサービスの手の及ぶエリアから販売をしていくという堅実な考え方で、当社の考えと一致しましたので、提携を結び事業支援をしていくことに決めました。

現在すでに、ゲレンデ整備車の完成車であるDF350を1両、DF430を1両、AZTEC社が当社から購入し、フランスに持ち込み、市場テストとPR活動を行っております。

他のメーカーであるケスボーラはドイツ、プリノートはイタリアにある会社ですから、AZTEC社はフランスのメーカーとしてフランスの市場から事業活動を集中してスタートいたします。

そして、ヨーロッパで販売するために、あくまでも地元のメーカーというイメージを作り上げていくために、AZTEC社のゲレンデ整備車の名称には当社の名前はいっさい出さずに、フランス語の新しい名称で販売していきます。

当社は1970年にスイスから技術提携で導入したゲレンデ整備車の技術の種を日本で育てて、それをヨーロッパに移植するということは、たいへん感慨深いものがあります。

現在の日本の市場は、不景気と少子高齢化でゲレンデ整備車の市場は急速に縮小してきております。しかしヨーロッパにはたくさんの国がありゲレンデ整備車の市場は大きなものがあります。フランスでの新しい事業展開を大いに期待をしているところであります。

当社の経営理念は、「利は義の和なり」です。私たちは利の前に義を重んじる、すなわち信義とか道義ということを大切に仕事をして行くことを重んじております。日本だけでなく、外国とのビジネスにおいても、そのような経営理念でお客様の信頼を得られる仕事していきたいと思います。

そのためにも、これから更にヨーロッパに負けない「ものづくり」していかなければならないと気を引き締めて、技術とコストの管理を進めていかなければならないと考えています。