南極観測船「しらせ」が昭和基地の手前約20キロで接岸を断念しました。接岸への断念は1994年35次隊以来、18年ぶりのことです。隊員はヘリコプターで昭和基地に移動し、食料・燃料・器材などの物資は、弊社製雪上車とソリによる氷上輸送、あるいはヘリによる空輸で行なわれます。

しらせは海氷を割りながら南極海を進み、前進が困難な場合は体当たりして氷を割ります。今回はこれを2,000回以上繰り返しましたが、例年よりもぶ厚い5m以上の海氷に阻まれ接岸できませんでした。

第53次南極地域観測隊員として参加しております弊社社員の倉本隊員は「しらせ」出発までの短い間に総量1,000t近い物資を12ftソリに乗せて片道3時間以上かけて牽引する雪上車の運転を行っています。今回持ち込んだ弊社製SM30Sとクレーン付きSM100Sは雪上を迂回しながら約30Kmを自走して昭和基地に到着しました。

観測隊員やしらせ乗務員の皆様のご活躍とご無事を祈念致します。

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